以前に投稿した、つや消し黒色塗りつぶしの室内窓(FIX窓)3台納品-大阪府T様邸、以来、okamokuでは、つや消し黒の室内窓のお問い合わせ・製作依頼がとても多くなり、ちょっとしたプチブームを巻き起こしているようです。
今回製作した神奈川県のH様邸の枠無しのFIX室内窓も、水性のつや消し黒の塗りつぶし仕上げでオーダーが決まっていました。
オーダーが決まって何日か経ったころ、お客様から電話があり、
鉄に見えるペンキがあるみたいなんですが、それを使うことは可能ですか?と言われました。
ああ、なんか最近流行っているみたいですね。詳しくは知りませんが聞いたことがあります。調べている時間がないので、商品名やURLとかが分かれば、一度使用できそうかどうか調べてみますよ。そう言い、お客様から教えて頂いたのが、「アイアンペイント」という言葉。
早速アイアンペイントのキーワードでググって色々と研究をしてみました。
3種類ほどアイアンペイント系の塗料を見つけることができたのですが、価格や入手のしやすさなどからメジャーなのは、「ターナー色彩のアイアンペイント」かなと判断し、問題なく使えそうなので、今回の室内窓に使用するべくアイアンペイントを取り寄せしました。
アイアンペイントとツヤ消し黒とでは何が違うのだろうか?そう思いつつ蓋を開けてみると、まず大きな違いに気が付きます。
アイアンペイントの方は、普通のつや消し黒には入っていないパールマイカというかラメというかそういった銀色に光る微粒子みたいなものがキラキラと混ざっていました。
あとはアイアンペイントの方は樹脂成分が多いのか、少し粘度が濃く、手についた塗料が乾くと、卵の薄皮のようにペロ~ンとめくれるように剥がれます。光沢もツヤ消し黒に比べると少しあり、塗り上りは「アイアン」と言うより「メタル」と言ったイメージがしました。
okamokuの室内窓のつや消し黒は、刷毛を使って手塗りで仕上げていきます。アイアンペイントも同様に刷毛で塗り始めたのですが、粘度が濃いせいなのか、つや消し黒よりも刷毛跡が強く出る。さらに、ラメと樹脂分のせいなのか、仕上がりも、アイアンペイントの方がつや消し黒に比べ少し光沢があり、刷毛跡と光沢がとてもみっともないことに。。。
これいかんなぁと思い、塗装法を変更。スポンジでポンポンと叩きながら、あえて表面にザラザラした模様が付くように塗装をしていきました。これが大正解でした!!(と自分の中で勝手に思っています)
こだわりすぎれば時間と労力だけが闇雲にかかってしまうので、どうしても刷毛跡は出てしまいますが、予算の許す範囲で可能な限りポンポンしていきました。試していませんが、平面ならローラーで塗ってもいい感じに仕上がるような気がします。
でもこれ今回は平面だからポンポンでいけたけど、枠付きだったらこの方法じゃ無理です。大変すぎます。
鉄のイメージは人それぞれで、しっとりとした落ち着いた手触りをイメージする人もいれば、少しザラザラとしているイメージをする人もいます。
アイアンペイントが「砂目塗装・サンドブラック」なら、つや消し黒が「粉体塗装・パウダーブラック」と言ったイメージかな。
本物の鉄に見えるとか見えないとかはまた別の話で、そこにこだわるのであればアイアンの室内窓をオーダーすればいいだけの事。okamokuが作っている室内窓はそこではありません。
さて、アイアンペイントを今回初めて使ってみた感想ですが、「どんなものでも鉄の様に見せてしまう魔法の塗料」。ただ大きな面積を塗る場合は、刷毛跡(刷毛筋)が出てしまうと鉄のイメージを損なう可能性があるから、それを隠す塗装をする必要があるかも!
容量を見てもそうですし、小物類の作品であれば刷毛跡もそれほど気にしなくてもすみます。
アイアンペイントは、リメ缶とか小物類をメタリックに見せるのにとても向いている塗料なんだなというふうに感じました。
じゃあ、アイアンペイントとツヤ消しの黒、okamokuの室内窓や室内ドアに使用するのであれば、どちらがおすすめ?と聞かれたら、ツヤ消しの黒の方が製品のイメージに合っていると思いました。いや、でもそれはお客様が判断してください。
え?ツヤ消し黒のポンポン塗り? う~ん、もうポンポンはしたくありませーン。
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